河内鴨

太閤秀吉の頃から鴨肉の産地だった大坂。松原では明治初期より合鴨の飼育が盛んに行われており、ツムラ本店が創業されたのも明治3年。合鴨づくり一筋で取り組んできた長い歴史と伝統に加え、孵化から飼育を経て、処理・加工、卸・小売りまでのいわゆる地場畜産のSPA型ビジネスモデルを展開しており、現在ツムラ本店の合鴨は「河内鴨」のブランドで高級食材として珍重されています。

INTERVIEW


インタビュー

有限会社ツムラ本店津村 佳彦さん

明治から続く歴史

「合鴨」は、野生の鴨とそれが家畜化されたアヒルを掛け合わせたものと言われています。この合鴨という呼称は、私の祖父が考案したもの。ツムラ本店は明治3年の創業者から数えて私で5代目になります。大阪、そして松原市内でも昔はたくさんの鴨の飼育場があったんです。けれど、臭いや鳴き声のことから都市部での飼育が難しくなったり、海外から輸入される鴨肉が低価格なために、今では大阪で鴨を飼育・出荷しているのはほぼツムラ本店だけになってしまいました。

「元気に育てる」が美味しいのコツ

鴨を育てるにあたって大切なのは、 元気にストレスなく広い場所で走らせ、病気にさせないこと。そのために音楽を聴かせたりしています。雛のうちはクラシック、少し大きくなったらPOPなものを。すると、元気に餌を食べて走り回ってくれるんですよ!あとは温度管理。ストーブを置いて気温を一定温度に設定することで雛たちのストレスを減らしています。2016年には2階建ての新しい鴨舎が完成し、工夫を凝らしたより清潔な環境の中でのびのびと雛たちを育てています。

安心・安全・めちゃうまい

うちの一押しは、ロース肉。これが一番美味しい状態になるように工夫しています。鴨は英国産のチェリバレー種を元に独自交配させています。飼育日数は、一般的な鴨肉は50日間の飼育で出荷ですが、ツムラ本店では75日間、通常の1.5倍の日数をかけています。飼育場も平飼いで大型扇風機を利用。餌もホルモン剤や抗生物質のない、自分の舌で厳選したものを食べさせています。時間や手間がかかるので、その分うちの鴨は値段が高いと思います。でもやっぱり美味しいし、安全!肉にしてからも保存料を使わないので、新鮮なうちに食べて欲しい。だからきちんと扱ってもらえるか目が届く範囲内でしか卸していないんです。

命を育て、命をいただくということ

鴨は人間と同じ。いや、鴨だけじゃなく、食物すべてそうだと思います。 だから、どうしても多少の臭いや音、ホコリは出てしまう。そこは地域の皆さんに理解していただきたいと思います。生き物の「命」ですからね。大切に育てた命を1グラムでも無駄のないよう捌きたいし、 皆さんに美味しく食べていただきたいですね。

認定内容 国産合鴨肉の生産から販売までの一貫したビジネスモデル
企業・団体名 有限会社ツムラ本店
住所 〒580-0005 松原市別所8丁目10番24号
連絡先 072-334-1111
営業時間 9:00~17:00(年末年始、お盆、日曜は除く)
購入可能場所 松原市別所8丁目10番24号(MAP参照)
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