廣川昆布

創業当時から変わらず大釜を用いて直火で昆布を炊く伝統的な手法を受け継ぎ、旨味を逃さず保存性に優れた佃煮を製造しています。農林水産大臣賞など数々の賞を受賞し、松原市内のみならず、百貨店や自社専門ネットショップなどで販売中です。松原市内の自社工場にて、調理・加工・梱包まで一貫して行なっています。

INTERVIEW


インタビュー

株式会社 廣川 専務取締役廣川 昌平さん

貫き続けた「直火釜炊き製法」

現在、大きな企業で作られている佃煮の製造は主に「浮かし炊き製法」という大量生産に向いた方法です。株式会社 廣川では、明治35年から変わらずに「直火釜炊き製法」で作っています。平鍋を使って直火で長時間かけることで、ふっくらと炊き上げることができるんです。「直火釜炊き」は廣川にとって、ブランドアイデンティティみたいなものです。他と同じやり方で、価格競争の中で競っても意味がない。付加価値をつけることで贈答品用などに売り出すことができる。「廣川昆布」だけができることをやりたいんです。

職人の技が支えている

商品にもよるのですが廣川では、長いもので5時間、短いもので3時間ほど炊き上げます。炊くときに、できるだけ鍋を混ぜないようにすることが美味しく仕上げるコツです。混ぜると昆布の粘りが出てきてしまうので。ただ、混ぜずに焦がさないようにするには熟練の技が必要です。1つの釜に付きっきりで作業できればいいのですが、なんせ1人で12釜を受け持ちますからね。今、うちで一番上手な人間で、3回程度混ぜるだけで焦がさず美味しく炊き上げてくれますが、彼で7年目くらい。身体に覚えこますしか上手くなる方法ってないんですよね。

今やっていることが正しいと思うな

元々はシステムエンジニアをしていたのですが、自分のやりたいこととの差に気づいて。それから実家に戻って廣川を継ぐことを決めました。戻ってからは、生産管理やシステムなどを見直すことから始めました。スタッフのみんな、今までのやり方と全く違うので最初は抵抗されましたが、何年か働いている間に理解してくれるようになって。今では「今やっていることが正しいと思うな」が私の口癖になっています。何でも1回やってみないと分からない。変えてみてダメだったらもう一度戻せばいいだけの話ですから。

地域の人に美味しいと知ってもらう

何年か働くうちに、自分の中で「本当の美味しいって何?」って疑問が出てきたんです。うちは、全国に出荷しているけど、実際のお客さんの声が届いてこなかったこともあって…自分たちの働く意義が欲しかったんだと思います。「自らが納得いくものを作ろう」と、スタッフみんなで話し合う日が続きました。そこから3年前に開発したのが「佃惣菜」シリーズ。そのまま食べても美味しいし、ご飯にのせても美味しい。そしてそれを地元で販売することで、生の声を聞く。「美味しい」の声が何よりの励みです。最近では、保育園にも置かせてもらっていて、私生活でわざわざ佃煮を買わないような若い世代の方にも食べてもらおうと取り組んでいます。「La Matsubara」に申請したのも、地域の人に美味しさを知っていただきたいという思いが大きな理由なんですよ。とにかく一度食べて見てもらえれば、「廣川昆布」の美味しさは分かってもらえるはずですから!

認定内容 直火釜炊き製法によるMade in 松原の佃煮一貫製造
企業・団体名 株式会社 廣川
住所 〒580-0034 松原市天美西3丁目3番49号
連絡先 072-331-2404
WEB 株式会社 廣川
購入可能場所 松原市天美西3丁目3番49号(MAP参照)
佃煮・昆布のネットショップ こんぺい堂
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